技術者インタビュー 01_品質保証部

クオリティを
プロセスで作り込む

インタビューされる人
品質保証部係長
柳 瀬YANASE
| 2004年入社

大学時代は画像分析を研究。入社後は製造・営業を経て、2016年から品質保証部へ。神西の教育担当(インストラクター)でもある。

インタビューする人
品質保証部
神 西JINZAI
| 2020年入社

理学部を卒業後、タカノギケンに入社。現在は第一線で金型検査を担当しながら専門知識・技術を学び、品質保証への理解を深めている最中。

今までで一番大きな仕事は、
どんな仕事ですか?

神西
柳瀬係長が担当された中で、一番大きな仕事は何ですか?
柳瀬
当社は数年前から車載品の電子部品をつくり始めたわけですが、従来から作っていた民生品*と自動車電装部品とでは品質の規格が違うので、自動車の規格にも適合するように全社を上げて品質管理システムを再構築したんです。神西さんがいつも見ているのは、作り変えた後のマニュアルです。*民生品:家庭での使用を前提とする製品。PCやスマホなどの電子機器、カメラなど
神西
以前とどう変わったんですか?
柳瀬
全ての工程で手順書を用意しました。「このやり方はあの人しか知らない」という状態を無くして、誰がやっても均しく高品質になるように標準化したということ。例えば「この製品はこういう条件下で作る」と定めていたものを、「材料をこう取り扱い、自動機にこのようにセットして…」と明確に示すようになったんです。
神西
全工程のマニュアルを作ったということですか?
柳瀬
そう、基本になる工程はすべて。ただ、最適な手順を決めるのは、私達ではなく現場です。品質保証部は、工程と既存の手順書を一度全て洗い出して、こういう基準が必要・ここが足りていないと指導したり、全社をまとめたりする役割です。
神西
技術やノウハウを洗い出して、共有できる状態にしたということですね。どのくらいかかったんですか?
柳瀬
1年以上かかったね。

品質保証部係長 柳瀬 2004年入社

品質保証部の
役割は何ですか?

神西
私、入社前は、品質保証は品質検査をする部門だというイメージを持ってました。
柳瀬
もちろん検査も、測定機を現場で実稼働させるのも大事だけど、品質保証の命題は「良品率をいかに高めるか」を考えることです。
神西
ロス・ミスを無くすということですね。
柳瀬
そう。例えば、金型、プレス、樹脂成形、組立ての各工程に寸法の“狙い値”を提示する。製品の公差±0〜0.1mmを実現するために、例えば樹脂成形の工程では、±0.005mmの精度を作り込む。成形時に発生する反りを計算して金型を微調整したり、金型の清掃頻度を高めたりと、プロセス全体で品質を高めていくわけです。
神西
どう解決するのかを考える際に大事なことは何ですか?
柳瀬
「三現主義」ですね。現場・現物を見る、現実を知るということです。
神西
なるほどです。今までに、大変だなと思うことはありませんでしたか?
柳瀬
お客様からクレームがあれば、品質保証が受けることになるからね、深刻なミスが起きた時は辞めたくなったりもします。
神西
そういう時は、どうやってモチベーションを保っているんですか?
柳瀬
責任感…かな。会社の代表として連絡を受けるけれど、対策はチームプレーでしょう。いま一度信頼を取り戻すということだけを考えて、関連部署全体で対策案を立案しています。

品質保証部 神西 2020年入社

今後、スキルアップするために、
アドバイスを下さい。

神西
今担当している金型検査の測定精度を上げるにはどうしたらいいでしょうか?
柳瀬
精度?…経験と、あとは製品に対する知識を増やしていくことじゃないかな。今、神西さんには、現場で実際に検査をしながら、お客様からどのように指示がくるか、どんな意図で依頼されているのかを学んでもらっているところです。技術と同時に、品質に対する考え方を身につけてほしいんです。
神西
柳瀬係長はどのようにしてスキルアップしてきたんですか?
柳瀬
私の場合は、製造、営業などいろんな職務を経験してきました。人間として成長することが、評価につながってきたんだと思います。神西さんも、仕事・プライベートにかかわらず、色んな経験をしてください。これからまだまだ成長できるし、色んな経験が仕事にも生かされると思います。
神西
それほど積極性はない方ですが(苦笑)、今後は色々やってみようと思います。

技術者インタビュー 01_品質保証部技術者インタビュー 01_品質保証部

神西から、就活生のみなさんへ

入社して実感。
新入社員教育がとても丁寧な会社です。

入社すると複数の部署で研修した後、新入社員1人に経験豊富な先輩社員1人がインストラクターとして付いて、1年間丁寧に指導してもらえます。測定方法や機械操作などの技術だけでなく、専門知識や品質に関する考え方などを、その都度しっかり教えてもらいました。分からないことがあれば、先輩のみなさんが何でも教えてくれます。とても誠実で、仕事に真摯に向き合っている方ばかりです。