技術者インタビュー 03_開発課
1/100mmの狙い値を
高速で連続生産
インタビューされる人
- 開発課課長代理
- 山 口YAMAGUCHI
| 1998年入社
情報技術を学び、機械に関わる仕事がしたいと考え当社に入社。入社の決め手は「知名度」。富山県民なら誰もが知る、あのTVCMがきっかけとか。
インタビューする人
- 開発課
- 石 黒ISHIKURO
| 2017年入社
父親の仕事の影響で自動機に興味を持つようになり、生産技術を学んでタカノギケンに入社。山口いわく、画像検査装置を任せられる開発課のエース。
自動機製作の
仕事とは?
- 石黒
- まず、山口さんから仕事の紹介をお願いします。
- 山口
- 開発課は、当社の製品づくりに必要なすべての自動機の設計から組み立てまでを行う部門です。プレスやインサート成形で作った複数のパーツを組み立てる、アッセンブリ工程の自動機が多いです。
- 石黒
- 今までにやった中ではどんな仕事が印象に残ってますか?
- 山口
- 最近、自動車に使われる電子部品の自動生産システムを作りましたね。
プレス機で作った端子を、ロボットでインサート成形の金型に入れて、完成したものをロボットで取り出して、カメラで検査して、検査したものを出荷用のトレーに入れるまで、一連の作業をすべて自動化させました。
- 石黒
- 山口さんでも、仕事は難しいですか?
- 山口
- それはそうだよ、端子が100分の数ミリずれたらアウトだからね。ただ、現場ではズレは発生するものと考えて、それを調整しながら速く作るために頑張っています。
端子をカメラで測定して、微細なズレ量を調整しながら正確な位置に収めて、成形したものが狙い値に収まっているか画像検査して…。そういう画像検査のシステムを作っているのが、石黒君ですね。
- 石黒
- (笑)自分ですね。
検査機の場合は、指定された検査項目を網羅するのが大変なところです。必要な検査は当然すべて行うんですが、工程は少ないほうがいいので、与えられたタクト(検査にかけられる時間)を超えずにいかにやり切るかを考えます。
- 山口
- モノを入れたり取ったりするだけなら簡単にできるけど、正確に、しかも時間内に作るというところも考えなくてはいけないから、簡単ではないね。
仕事を続けている
原動力は何ですか?
- 石黒
- 難しいとはいえ、20年も続けてきた山口さんは、この仕事のどんなところが面白いと思いますか?
- 山口
- 機械として納品するモノじゃなくて、特定の製品を作るために自動機を作っていることですね。
タカノギケンは、自動機を内製化するようになってから、かれこれ千数百台の機械を社内で作っていて、そのほとんどが違う機械です。
しかもタカノギケンの場合、製品が図面の段階から自動機を考えられるわけですよね。試作段階は手作業で1日10〜20個くらいずつ作っていた製品が、自分が作った機械で1000個、2000個と量産されるようになるまで、その流れを含めて間近で見られる。それは「やって良かったな」と思いますよね。
- 石黒
- はい。
- 山口
- それと、外に出す機械と違うのは、自動機以外の調整も含めて生産システムを考えられること。例えば、もっとこうプレスすれば量産がうまくいくというアイデアが出せるところです。
逆に石黒はどこが面白いと思ってる?
- 石黒
- 難しいことは多いですけど…(笑)その分、できた時のやりがいがあるんかな、と思います。
- 山口
- うまくいくと倍の速さで作れたり、ズレがなくなったり、バチッと仕留まった感じがあるね。
- 石黒
- はい。達成感もありますし、初回ロットをお客様に納めて、量産への移行にOKが出た時はやっぱりホッとします。
就職活動中の人に
何かアドバイスはありますか?
- 山口
- 石黒は、入社ギャップとか、何か困ったことはあった?
- 石黒
- 強いて言えば、学校と違って周りの人との年の差があるので、慣れるまでコミュニケーションに戸惑ったことくらいです。それと想像してたよりは忙しいですね。でも、自分の場合は学校で学んだことが活かせているので、仕事上は特にギャップはなかったです。
- 山口
- 工業の勉強をしてきた人にとっては何をするかイメージしやすいし、学んできたことを活かせる仕事だと思うんだよね。すぐ即戦力になれると思います。
- 石黒
- 就活中の学生にアドバイスするとしたら、何かありますか?
- 山口
- 最近の若者はとても賢くて、デキる人が多いと思うんです。でもあまり主張しないので、もしやりたいことや得意なことがあるなら、ぜひそれをアピールしてほしいですね。やりたい仕事ができる可能性があるのが、当社の良さじゃないかと思います。ぜひ、やる気のある新しい人に来てほしいですね。

難度が高い分、達成感も大きい。
小さい頃から自動機を見て育ち、機械って面白いなと思ってこの道に進みました。難度が高い分達成感があるし、分からないことは先輩が丁寧に教えてくれるので困るような場面はないと思います。
また、この会社では社員食堂の方々も正社員です。毎日250円で温かいご飯が食べられて、食べたいものをリクエストすることもできる、アットホームな社風です。